インクルーシブ防災事業 報告動画(2021年度)
災害は、人工呼吸器や胃ろう等の医療的ケアを必要とする人(医ケア児・医ケア者)とその家族、
そして支援者にも大きな困難をもたらします。
災害が発生すると、避難、電源の確保、医療・福祉機関等との連絡・連携、必要な物品の確保等が
必要になります。このため、災害が起きる前から、災害時を想定して準備をしておくことが不可欠で
す。しかし、医療的ケアが必要な方への理解と支援は遅れています。
2021(令和3)年6月に「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」(医療的ケア児
支援法)が成立し、9月18日に施行され、地域では医療的ケア児等コーディネーター(医ケアコーデ
ィネーター)が配置され、多職種が連携した取組も始まっています。しかし、防災については制度的
に確立した対応がまだありません。
そのようななかで、今年度(2021年度)、大分市で人工呼吸器の非常用電源について購入費の補
助が始まりました。これは「大分県医療的ケア児者の親子サークル ここから」の皆さんが働きかけ
たことで実現しました。この取組もきっかけになり、2022(令和4)年度から大分県は酸素使用者
も含めて全市町村で医療的ケア児の非常用電源購入費を助成する予定です。
別府市でも、内閣府のモデル事業の一環として、医ケア児保護者、訪問看護師、薬剤師、病院(重
心・筋ジス病棟有)、医ケアコーディネーター、酸素機器供給事業者等の協力により「別府市インクル
ーシブ防災“難病患者等の医療的ケアを要する方の個別支援計画を作成する”」事業に取り組みまし
た。