インクルーシブ防災関連ー交流会ー

報告・当事者の声

 令和5年9月13日14時から別府市役所の5階にある大会議室にて地域における障害者に焦点を当てた『インクルーシブ防災 エクアドル共和国関係者との合同学習会』が開催されました。

趣旨としては、エクアドルの紛争や災害などにより障がいがある方が増加したことに伴いどのように地域で暮らしているのか

また、防災についてはどのような取り組みをしているのかという二つの点を視察に訪れたとのことです。そして自己紹介をしたのち本題に入りました。

 福祉フォーラムの河野会長より、別府市における激甚災害がおきた時の対処法とその取り組みを実際に起きた熊本地震を例に挙げて紹介がなされました。

その中で別府市が行政と連携しながら、避難場所の拡充やアセスメント等を一緒に考える事や、防災ハザードマップの作成、障がい者の避難対策など(別府モデル)をエクアドルの方々にお伝えしました。

 エクアドルの方々の話では防災サービスは浸透しておらず、障がい者の自立という点においてまだまだ国民に知れ渡っていないそうで、さらに防災マップや国との連携もまだまだこれからという所である、とのことでした。

その為、別府の取り組みを実際目で見て自分たちの防災課のシステムに還元出来ればと話しておられました。

 私の父親は中東出身で自分は父親と基本的には英語と日本語のミックスで話しています。中東ではあまり大規模な地震が無いので2016年の熊本地震が発生した際も父親は恐怖からか慌てていました。

 さらに自分の家の周りの石垣が崩れてしまいホテルに家族で避難しました。私のケースは他の方に比べるとまだ良いケースでしたが、私と全く同じ障害のある方は受け入れ先がないと断られてしまったと後に知りました。

その様な事が今後起きないように私はこの福祉フォーラムでインクルーシブ防災に携わっています。

 交流会の中で防災の話題の他に、そもそも私のような障がい当事者が一人暮らしをして生活しているということに大変興味をお持ちのようでした。

エクアドルの方々にとって障がい者の自立というのはとても衝撃的で、「障がいのある方が先頭に立って防災を考えるというのは非常に画期的であり、私たちの十年二十年先を歩いておられる様だ」とエクアドルの防災管理課の職員さんは話されていました。

(本郷治  自立支援センターおおいた スタッフ )

(福祉フォーラムには2023年1月から参加 車いすユーザー)

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